ホーム 月刊 理科の教育2023年12月号
月刊 理科の教育2023年12月号 - 東洋館出版社
月刊 理科の教育2023年12月号 - 東洋館出版社
月刊 理科の教育2023年12月号 - 東洋館出版社
月刊 理科の教育2023年12月号 - 東洋館出版社

月刊 理科の教育2023年12月号

ISBN: 4910093131238

一般社団法人日本理科教育学会/編

セール価格 880(税込)
付与予定ポイントpt
6
人がこの商品を閲覧しています

レビューを書くと100ポイントプレゼント

Customer Reviews

Be the first to write a review
0%
(0)
0%
(0)
0%
(0)
0%
(0)
0%
(0)
商品説明

「エビデンス」を基に考え、語る子どもの育成

「科学的根拠」や「検証結果」が求められる時代の理科授業とは

「おもりが重い方が、勢いがつくから振り子は速くなるはずだよ」と考える子ども。
「 重さは関係ないと思うよ。ターザンロープでお兄ちゃんも僕も同じくらいの速さだったし 」と考える子ども。小学校5年生の教室では、振り子が1往復する時間がおもりの重さに 関係するのかを調べていました。各班の結果が出そろったとき、一つの班の結果が他の班 と違い、おもりが重くなるほど時間が長くなっていることに皆の目が集まりました。この 後、どのように授業をデザインしたらよいのだろう。結果をどう扱うか、いろいろな展開 が考えられるでしょう。
子どもは予想や仮説を基に実験結果の見通しを立てます。「結果が〇と出れば、Aの仮 説が正しい。×と出ればBの仮説が正しい」というだけで終わるのではなく、実験結果を 基に、再度、予想や仮説に戻って説明し直すことで、子どもは科学概念の再構築を行うこ とができるのです。理科学習の面白さは、自分の考えについて、観察・実験の結果という エビデンスを拠り所に皆で議論し、検証できることにあります。子どもが得た結果を、教 師がどのように扱っていくのかが問われるところです。
最近「エビデンス」という言葉をよく見かけるようになりました。様々な情報が飛び交 う中で、より妥当な判断を行うために「科学的根拠」や「検証結果」が求められる時代と なったのでしょう。これまでも理科では、 問題解決の過程や探究の過程において、予想や 仮説を検証するために観察・実験の結果を整理し、考察することを通して科学概念を構築 することを大切にしてきましたが、これからの理科学習はますます「エビデンス」を基に 考え議論できる力を付けていくことが求められるでしょう。
では、見いだした問題について、自らが立てた予想や仮説を検証するために、「結果を 整理し、その結果を基に結論を導き出す」とか、「結果を分析し解釈する」という学習活 動は、具体的にどのように行われているのでしょうか。理科学習では、比較したり関係付 けて考えたりする上でも、結果を表やグラフ、図によって可視化することが必要となるで しょうし、結果を多様な表現で見合うことで議論も豊かになるでしょう。
本特集では、予想や仮説について、観察・実験によって得られた「エビデンス」を基に 考え、語り合うという一連の過程を大切にした理科授業について、様々な取り組みを紹介 し合い、その在り方を探ることを目的としています。

(『理科の教育』編集委員会)