ドキュメンタリー映画『小学校~それは小さな社会~』は、フィンランドでヒットを記録し、12月13日より日本で公開予定となります。この映画では、給食や掃除の時間、学校行事などの日本の教育、特別活動に焦点が当てられています。
今、なぜ日本の「TOKKATSU」(特別活動)が注目されているのか。特別活動の目標にもあるように、自主的、実践的な集団活動を通して、よりよい人間関係が形成されることが理由の1つです。答えがない、予測不可能な時代が到来する中、子供の頃から多様な他者と意見を交わし、議論を含め、納得解を見つけるためのヒントが日本の「TOKKATSU」(特別活動)にはあるのです。
初等教育資料ではエジプトでの「TOKKATSU」を紹介
弊社より刊行している月刊誌『初等教育資料』(文部科学省教育課程課・幼児教育課編集)でも4年前(2020年3月号特集2)に、教育の最新実践として「TOKKATSU」を紹介しています。「よりよい生活や社会をつくる特別活動」という特集テーマで、特別活動における多様な集団活動を通して、子供たち一人一人が主体的によりよい生活をつくり、よりよく生きていくことができるようにするための事例を紹介していました。
その中の座談会では、日本の「TOKKATSU」(特別活動)がエジプトで国家プロジェクトとして導入された経緯、エジプトの子どもたちや先生方の変化について、ハーネム・アハマドさん(エジプト大使館文化局文化教育アタッシュ)に語っていただきました。そこでは、「TOKKATSUをしたいから、学校に行きたい」「学校が好きになった」という子どもの声が紹介されました。集団の中で自分の役割があることで、学校が安心して学べる場となり、自己肯定感も高まっていったようです。 残念ながらこの号は完売してしまったので、この特集の一部をPDFにて紹介します。
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教育施策の最新情報誌『初等教育資料』
『初等教育資料』をお読みいただくことで、教育施策の最新情報を知ることができますので、この機会に是非、定期購読をお申し込みください。令和7年度は以下の特集を予定しています。
- 令和7年度特集
- 4月号 各教科等の目標の実現に向かう学習の過程を大切にした授業①
- 5月号 各教科等の目標の実現に向かう学習の過程を大切にした授業②
- 6月号 豊かな人間性を育む学校同士の連携・交流
- 7月号 防災教育の充実
- 8月号 各教科等の目標の実現に向かうGIGAスクール構想の下での授業①
- 9月号 各教科等の目標の実現に向かうGIGAスクール構想の下での授業②
- 10月号 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実
- 11月号 小学校におけるウェルビーイングの実現
- 12月号 教師を取り巻く環境整備
- 1月号 学習指導要領実施状況調査結果を踏まえた学習指導の改善・充実①
- 2月号 学習指導要領実施状況調査結果を踏まえた学習指導の改善・充実②
- 3月号 学習指導要領実施状況調査結果を踏まえた学習指導の改善・充実③
映画『小学校 〜それは小さな社会〜』
映画の内容紹介(映画『小学校 〜それは小さな社会〜』HPより引用)
イギリス人の父と日本人の母を持つ山崎エマ監督は、大阪の公立小学校を卒業後、中高はインターナショナル・スクールに通い、アメリカの大学へ進学した。ニューヨークに暮らしながら彼女は、自身の“強み”はすべて、公立小学校時代に学んだ“責任感”や“勤勉さ”などに由来していることに気づく。 「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている。すなわちそれは、小学校が鍵になっているのではないか」との思いを強めた彼女は、日本社会の未来を考える上でも、公立小学校を舞台に映画を撮りたいと思った。
1年間、150日、700時間(監督が現場で過ごしたのは4,000時間)に及ぶ撮影と1年を要した編集を経て完成した本作には、掃除や給食の配膳などを子どもたち自身が行う日本式教育「TOKKATSU(特活)」──いま、海外で注目が高まっている──の様子もふんだんに収められている。日本人である私たちが当たり前にやっていることも、海外から見ると驚きでいっぱいなのだ。 いま、小学校を知ることは、未来の日本を考えることだ、と作品は投げかける。