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新しい算数研究2023年10月号 - 東洋館出版社
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新しい算数研究2023年10月号

ISBN: 4910015471039

新算数教育研究会/編

セール価格 1,000(税込)
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商品説明

特集:測定領域における数学的な見方・考え方とその成長とは

令和5年も10月をむかえ,徐々に暑さも和らぎ,「秋」が感じられるようになりました.商業施設等では,早くも年末を感じさせる見出しやポップが現れ,冬を待たずして,一年もあと少しかといった気持ちにさせられます.ここまでの学校生活を振り返ると,1月~5月まではコロナ禍による制限があり,まだまだ3密回避のための対策が必須でした.しかし,感染症法上の位置付けが5類に引き下げられて以降はすっかり一変し,今では行事や外部との交流活動もコロナ禍前におおよそ戻り,保護者や一般の方の来客など,学校を公開する機会も増えてきています.マスクの着用も緩和され,多くの児童や教員の表情が見られるようになりました.表情を見ながら,遊んだり会話したりできるようになったことによって,児童同士,児童と教員,教員同士などの,心の距離が大分縮まっているように感じます.

授業においても,グループやペアなどで対話する活動や教材・教具の共有における制限等がなくなり,単純にできる活動が増えたことはもちろん,前述のとおり,児童が表情で授業に対する熱意や喜びを(一方で不安や意欲の低下も…)表現できるようになり,教員もそれをキャッチしやすくなり指導や支援に役立てることができています.これを機に,現行の学習指導要領や答申が示す新しい時代の学習の在り方の実現に向けて,本腰を入れて動き出すことができそうです.

さて,本誌10月号では,「『C測定』領域における数学的な見方・考え方」に焦点化し,ここで大切にしたい数学的な見方・考え方,その成長の具現化について,特集しています.現行の小学校学習指導要領解説算数編では,「C測定」領域で働かせる数学的な見方・考え方と,見方・考え方に着目して整理した内容について次のようにまとめられています.

【数学的な見方・考え方】

「身の回りにあるものの特徴などに着目して捉え,根拠を基に筋道を立てて考えたり,統合的・発展的に考えたりすること」

【見方・考え方に着目して整理した内容】

① 量の概念を理解し,その大きさの比べ方を見いだすこと

 ② 目的に応じた単位で量の大きさを的確に表現したり比べたりすること

 ③ 単位の関係を統合的に考察すること

 ④ 量とその測定の方法を日常生活に生かすこと

論説では,上記の四つの内容を切り口に,数学的な見方・考え方を明らかにし,子どもが数学的な見方・考え方を働かせる数学的活動の実現について論じていただきました.

また,第2特集では,「単位」を核としながら,下学年における測定のプロセスを充実する視点と,「C測定」領域における「割合の見方」の育成の視点の2点から,数学的な見方・考え方の成長を捉え,測定のプロセスの中で,「単位」が重要な役割を果たすことを,実践を通して提案していただきました.

コロナ禍によって与えられた影響を領域別に考えたときに,間違いなくこの「C測定」領域への影響が大きかったといえます.地域や学校によっては,限られた時間と限られた教具の中で順番に行い,十分な測定活動が経験できていなかったり,オンライン学習等でそもそも経験していない児童がいたりすることも想定されます.「前の学年で学習しているはずだから」「習っているのだから」と安易に捉えて,「できるだろう」と,先へと進むのではなく,児童の資質・能力を見極めながら,必要に応じて再度,測定する活動を設けることも視野にいれなくてはなりません.十分に素材に触れ,量の特徴や大きさを実感し,児童の見方・考え方の成長を促したり,量についての感覚を豊かにしたりすることで,ゆくゆくは「C変化と関係」領域はもちろん,他領域の学習にもよい影響,好循環をもたらすのではないでしょうか.多くの児童は,測定する活動に意欲的です.様々な量を扱いながら何度も測定したり,単位を変えて試したりする過程を存分に楽しんでもらいたいものです.

本誌を通して,数学的な見方・考え方が読者の皆様の中で少しでも明らかになり,子ども一人一人が成長を感じ,希望に満ちて学ぶ授業の実現の一助となれば幸いです.