授業改善8つのアクション
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商品説明
地方だからできる…地方なのにできる…ではない!
全国どこの学校でも、教師が本気になれば必ずできる「授業改善」のすべて
授業の形式化を回避し、現場の自律的で地に足のついた授業改善につなげていく上で、私たち教師が追究してきた創造的な授業の蓄積に目を向ける必要があります。すなわち、「練り上げ型の授業」を通じて、主体的・協働的かつ豊かに内容を「学び」「深め」「わかる」ことを保障し、それにより「生きて働く学力」を育成する授業です。
個別の知識・技能の習得状況を問う「知っている・できる」レベルの課題を解決できるからとって、概念の意味理解を問う「わかる」レベルの課題を解決できるとは限りません。
また、「わかる」レベルの課題を解決できるからといって、知識・技能の総合的な活用力を問う「使える」レベルの課題を解決できるとも限りません。
これからの10年にわたって求められているのは、学校外や将来の生活で遭遇する本物のエッセンスを保持した活動としての「真正の学習」を通して、「使える」レベルの学力を育成していくことにほかならないのです。
そもそも、教科学習の本来的意味は、それを学ぶことで身の回りの世界の見え方やかかわり方が変わることにあります。
授業のクオリティは、教師同士が学び合いともに挑戦し続けるような同僚性と組織文化に大きく左右されます。
このことは、優れた教師がたくさんいる学校がよい学校だということでは必ずしもありません。
その学校にいると、普通の先生が生き生きとして優れた教師に見えてくるような学校がよい学校なのです。
こうした学校のさまざまな次元における社会関係資本(つながりの力)や組織力を土台として、子どもたちの学力や学びの質は高まっていくのです。
授業が変われば、これほど子供が変わるのか。
子供が変われば、こんなにも授業がおもしろくなるのか。
授業がおもしろくなれば、これほど教師みんなが元気になれるのか。
学び合う子供の姿は、学び合う教師の姿の生き写し。
私たち教師が学び合えるチームになれば、子供たち自身の学びは劇的に変わる!
本書に登場する美土里小学校と美土里中学校は、広島の山あいにある小さな学校です。それが、ある日、新しい学習指導要領改訂への議論を俟たずして県が策定した「学びの変革アクションプラン」(パイロット校)の指定を受けます。
本書は、Chapter01でこれから求められる真の学びの姿を明らかにするとともに、Chapter02で小学校と中学校が挑戦してきた授業改善の実際をまとめています。
本書が目指したのは、「地方なのにできた」といった単なる成功談ではありません。そうかといって、「地方だからできた」というのとも異なります。
学校の文化・規模、地域特性など、学校によって教育環境はさまざまです。しかし、全国どこの学校であっても、本気になればきっとできる授業改善のプロセスというものがあります。小学校と中学校の教師同士の学び合いがもたらす授業改善の姿を明らかにすることが、本書の最大のミッションです。