ホーム 月刊 特別支援教育研究2024年8月号
月刊 特別支援教育研究2024年8月号 - 東洋館出版社
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月刊 特別支援教育研究2024年8月号

ISBN: 4910068370846

全日本特別支援教育研究連盟/編

セール価格 920(税込)
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商品説明

特別活動とは、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の教育課程に設けられた領域の一つです。特別活動の内容は、学級活動、児童・生徒会活動、クラブ活動、学校行事等、集団活動が基本となっており、学校生活において多岐にわたる活動として、子どもたちの人間形成に深く影響を及ぼすものです。集団で話し合い、問題を解決していく特別活動は、日本式の教育として海外の教育関係者からも注目されています。
現行の学習指導要領では特別活動について、育成を目指す資質・能力を踏まえ、小・中・高等学校の系統性を考慮して目標や内容を設定しています。「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」の三つの視点に基づき、各活動・学校行事を通して育成を目指す資質・能力を明確化し、そのために重視する学習過程を明確化しています。また、自治的能力や主権者として積極的に社会参画する力を重視しています。
特別支援学校における特別活動は、例えば小学部又は中学部の特別活動の目標、各活動・学校行事の目標及び内容並びに指導計画の作成と内容の取扱いについては、それぞれ小学校学習指導要領第6章又は中学校学習指導要領第5章に示すものに準じます。しかしながら、知的障害者である児童又は生徒に対する教育を行う特別支援学校においては、個々の児童又は生徒の知的障害の状態や経験等に応じて、適切に指導の重点を定め、具体的で実際的な活動を通して活発な集団活動を行うこととされています。
また、知的障害教育では従来から子どもたちが身に付けた知識やスキルをどのようにして生活の中で活用していきながら、現在の生活と将来の生活をつくっていくのかについて、キャリア教育の視点をもって取り組んできたという経緯があります。その意味では、知的障害教育は今日の特別活動の三つの視点である、「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」を目指した実践において先行した取組がなされていると考えられます。
更に、2017(平成29)年告示学習指導要領で示された「カリキュラム・マネジメント」の視点により、教科等横断的カリキュラムがこれまで以上に意識されるようになりました。教科等横断的な視点で教育課程を編成し、地域や関係機関と連携・協働しつつ、児童生徒や地域の実態に合った探究学習を充実させていくことが求められています。特別支援教育において蓄積されてきた特別活動の実践を丁寧に解説し、その意義を検討していくことは、令和3年1月に中央教育審議会から答申された「令和の『日本型学校教育』の構築を目指して」にある、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を実現していく上での糸口となります。
近年「学校における働き方改革」やコロナ禍を契機とした学校行事の削減や精選が進められています。しかしながら、学校の役割を考え、学校生活だからこそできることを再度注力し、特別活動や学校行事を通じて子どもたち一人一人がいきいきと輝く場をつくっていくことは、実生活と実社会で活用できる力を培う特別支援教育において重要な学習と言えます。本特集では、特別支援教育現場で展開されている特別活動の実践、とりわけ今の時代のニーズに合わせた見直しや、より効果的な取組の事例を基に、指導・支援の充実について検討してきます。