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月刊 特別支援教育研究2024年11月号

ISBN: 4910068371140

全日本特別支援教育研究連盟/編

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商品説明
自立活動の目標は、「個々の児童又は生徒が自立を目指し、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養い、もって心身の調和的発達の基盤を培う」(以降、幼稚部教育要領においては幼児)と示されています。ここでいう「自立」とは、幼児児童生徒がそれぞれの障害の状態や発達の段階に応じて、主体的に自己の力を可能な限り発揮し、よりよく生きていこうとすることを意味しています。「主体的」に取り組んでいくことは「自分で考え、判断して行動する」という意味合いが含まれています。やるべきことが決まっている状況で自ら率先して行動していくという意味合いの「自主性」とは少し異なり、自分事として、必然性を捉えて自らで考えていくことが求められています。
また、自立活動の具体的な指導内容を設定する際の配慮事項の一つめとして、「ア 児童又は生徒が、興味をもって主体的に取り組み、成就感を味わうとともに自己を肯定的に捉えることができるような指導内容を取り上げること」が挙げられています。幼児児童生徒が意欲的、主体的に自分の学習課題に取り組めるようにするには、自らが課題に気付き、認識し、自覚できるようになり、なすべきことを意識し、それと向き合った結果、課題が達成できたという成就感を味わうことが必要となります。自立活動の指導は、障害による学習上又は生活上の困難と向き合い、その困難の改善・克服を目指す指導であることから、自己に対するイメージの形成の基盤に深く関わることになります。自己肯定感は、自分のよいところを認められる段階を経て、課題も含めて自分であることを肯定できる段階に移っていきます。したがって、幼児児童生徒が自己の成長に即して自己を肯定的に捉える感情を高めるような指導内容を設定していくことが大切となり、自己肯定感の高まりや自己の成長を実感するためには、自分について振り返る機会を適宜設定していくことが必要となっていきます。
そこで本特集では、一人一人の自立と社会参加を目指した主体的な教育活動であることが明確に示されている「自立活動の指導」について、本人が必然性を感じ主体性を育む視点から捉え直していきます。また、特別支援学校のみならず、小・中・高等学校等においても充実が求められていることから、多様な学びの場における実践を通して「本人主体」で取り組んでいく自立活動の意義について考える機会とします。