特集 ちえをもちよる

令和6年能登半島地震により、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。被災した地域の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

現在、被災地域の子どもたちの安全の確保や学習の継続のため、様々な対応が進められています。小社では今後も出版物等のメディアを通して、教育現場に対して有意義な情報提供ができるように取り組んでいく所存です。
その一環として、この特集ページでは、これまでに「緊急事態下での教育現場」をテーマに製作した書籍の無料公開や、非常事態の環境下で子どもに接する際に大切にしておきたい視点、今後の備えとしての防災教育に関する情報などについて新規記事の掲載を行っていく予定です。
教育に携わる皆さまが、今できることを考えたり、不測の事態に備えたりする際の一助になればと思います。
非常事態と教育現場
『ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと』(2020年刊行)所収の論考です。
【vol.1】川上 康則さん:「非日常」に晒された子どもたちの心理とポスト・コロナ時代の教師のあり方
【vol.2】山中ともえさん:コロナショックと特別支援教育
【vol.3】堀田龍也さん:コロナショックでも学習保障をするためのオンライン授業
【vol.4】副島賢和さん:コロナショックによる傷つきを抱えた子どもたちへの関わり ―病気を抱えた子どもたちとの関わりの視点から―

安全に関する教育
文部科学省特別支援教育課編集の季刊誌『特別支援教育』91号(2023年秋号)の特集『学校における安全に関する教育』内の記事を掲載しています。
【vol.5】堀之内恵司さん:特別支援学校等における安全に関する教育の充実
【vol.6】木下史子さん:危険を予測し、回避する能力を育成する安全教育の充実について
【vol.7】佐藤弘行さん:肢体不自由特別支援学校における災害対策の取組 ―房総半島台風(令和元年)の経験を生かして―
【vol.8】磯﨑有希さん:自閉症・情緒障害特別支援学級における防災教育の取組 ―自分で考えて行動できる子供の育成を目指して―

書き下ろし記事
【vol.9】初川久美子さん:学校における“心のケア”  ――その礎を築くために
【vol.10】齋藤幸男さん:避難所運営の実際と教職員の苦悩

記事一覧

特集 ちえをもちよる vol.11 避難所運営の実際と教職員の苦悩

特集 ちえをもちよる vol.10 避難所運営の実際と教職員の苦悩

防災士で、宮城県石巻西高等学校の元校長である齋藤幸男さんは、東日本大震災が起きた当時、石巻西高の教頭として、同校に設置された避難所と遺体安置所の運営にあたりました。同校は指定避難所ではありませんでしたが、人道的な立場から、教職員だけで44日間の避難所運営を行いました。現在、齋藤先生は、その経験と教訓を語り継ぐ活動を行っています。特集「ちえをもちよる」最終回。齋藤先生が、災害発生後の対応について、いま私たちがもつべき発想や見直しておきたい意識について、知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.9 学校における“心のケア” ――その礎を築くために - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.9 学校における“心のケア” ――その礎を築くために

能登半島地震の発生から丸2か月が経過しました。災害が発生した際、必要となる対応として「心のケア」という言葉を頻繁に耳にします。しかし、それは具体的には何をすることなのでしょう。こと学校の教育現場においては、子どもたちにたくさん声をかけたらよいのか、そっとしておくのがよいのか、先生がたにとって判断に迷う場面にも出くわすのではないでしょうか。「ちえをもちよる」第9回。現在、能登半島地震の被災地域やその周辺等で教育活動に尽力されている教職員のみなさまに向けて、スクールカウンセラーの初川久美子さんが、「心のケア」がテーマの書き下ろし原稿で知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.8 安全に関する教育 自閉症・情緒障害特別支援学級における防災教育の取組 ―自分で考えて行動できる子供の育成を目指して― - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.8 安全に関する教育 自閉症・情緒障害特別支援学級における防災教育の取組 ―自分で考えて行動できる子供の育成を目指して―

1995年1月17日午前5時46分、阪神淡路大震災が発生しました。神戸市内の学校では、毎年1月17日頃に震災・防災学習や震災集会を行っています。また、防災や減災に向けた取組等が乗っている独自の震災・防災学習の副読本『しあわせはこぼう』などを生かしながら、防災教育を実施してきました。神戸市立井吹の丘小学校では、年3回の避難訓練で例年「教室から教師と共に避難し、避難経路の確認や命を守る方法について学ぶ訓練を行い、その講評を聞く」という活動を行ってきましたが、防災担当から「子どもたちが自分たちで考えて避難する訓練をしよう」と提案があったことをきっかけに、本年度は、全教職員でそのための研修をすすめていくことになりました。その内容を、自閉症・情緒障害特別支援学級における防災教育実践の具体として、磯﨑有希先生が知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.7 安全に関する教育 肢体不自由特別支援学校における災害対策の取組 ―房総半島台風(令和元年)の経験を生かして― - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.7 安全に関する教育 肢体不自由特別支援学校における災害対策の取組 ―房総半島台風(令和元年)の経験を生かして―

令和元年9月、 房総半島台風が関東地方に上陸し、千葉県を中心に甚大な被害がありました。そのとき、千葉県立桜が丘特別支援学校では、電源の消失やその復旧、学校再開に向けてさまざまな対応に追われました。医療的ケアの対象となる児童生徒が多く在籍する肢体不自由特別支援学校において、停電をはじめとした災害への対応は大変重要です。佐藤弘行校長先生が、当時の経験と教訓を生かし、現在実施している防災拠点の整備、避難所運営委員の組織などについて、知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.6 安全に関する教育 危険を予測し、回避する能力を育成する安全教育の充実について ―指導参考資料集「『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育の展開」― - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.6 安全に関する教育 危険を予測し、回避する能力を育成する安全教育の充実について ―指導参考資料集「『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育の展開」―

令和4年3月25日、「第三次学校安全の推進に関する計画」が閣議決定しました。各学校における安全に係る取組を総合的かつ効果的に推進するため策定されたもので、令和4年度から令和8年度が計画年度となります。また、「『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」という資料集も平成31年に改訂がなされ、より現状に即して各学校における実践事例が整理されています。今回は、それらの内容を踏まえ、安全教育の考え方や教育課程上の位置付け、取組事例などを紹介します。教育に携わる皆さまが、今できることを考えたり、不測の事態に備えたりする際の一助になればと思います。
特集 ちえをもちよる vol.5 安全に関する教育 特別支援学校等における安全に関する教育の充実 - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.5 安全に関する教育 特別支援学校等における安全に関する教育の充実

様々な自然災害の発生や、子どもたちを取り巻く安全に関する環境も変化していることから、身の回りの生活の安全や交通安全、防災に関する指導、情報技術の進展に伴う新たな事件・事故防止等について、教育現場でも取り組むことが求められるでしょう。その際、特に障害のある子どもたちに対しては、一人ひとりの障害の状態等を把握しながら教育活動全体を通じて組織的、計画的に取り込むことが必要です。どのような視点をもっておいたらよいのか、今回は学習指導要領に照らしながら考えていきます。 教育に携わる皆さまが、今できることを考えたり、不測の事態に備えたりする際の一助になればと思います。
特集 ちえをもちよる vol.4 コロナショックによる傷つきを抱えた子どもたちへの関わり ー病気を抱えた子どもたちとの関わりの視点からー - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.4 コロナショックによる傷つきを抱えた子どもたちへの関わり ー病気を抱えた子どもたちとの関わりの視点からー

感染症、災害等、不測の事態が起きたとき、当事者は誰もが、傷つき、不安になり、頑張り、我慢をしています。それらの心理面への影響は、子どもたちの実際の姿としてはどのように現れてくるのでしょう。また、緊急的な対応が求められるような状況においては、子どもと接する教員自身の心理面のケアも大切です。昭和大学病院で院内学級を担当し、ホスピタルクラウンとしても活動を続ける「あかはなそえじ」こと副島賢和さんが知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.3 コロナショックでも学習保障をするためのオンライン授業 - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.3 コロナショックでも学習保障をするためのオンライン授業

特集「ちえをもちよる」、小社でこれまでに「緊急事態下での教育現場」をテーマに製作した書籍の論考をピックアップし、順次無料公開をしてまいります。教育に携わる皆さまが、今できることを考えたり、不測の事態に備えたりする際の一助になればと思います。第3回は、『ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと』(2020年刊行)所収の論考です。コロナ禍での全国一斉休校を契機に、オンライン授業は、「これから何度でも経験する学習方法」として、その整備が加速度的に進みました。現在、被災地域の子どもたちの学習の継続のため、オンラインが活用されるなか、緊急時においても持続可能なオンライン学習のために必要な発想とは、どのようなものなのでしょうか。教育工学がご専門の堀田龍也さんが知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.2 コロナショックと特別支援教育

特集 ちえをもちよる vol.2 コロナショックと特別支援教育

特集「ちえをもちよる」、小社でこれまでに「緊急事態下での教育現場」をテーマに製作した書籍の論考をピックアップし、順次無料公開をしてまいります。教育に携わる皆さまが、今できることを考えたり、不測の事態に備えたりする際の一助になればと思います。第2回は、『ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと』(2020年刊行)所収の論考です。不測の事態によって制約がある生活が続いたり、テレビや新聞等から不安な情報が流れる状況下では、いつも以上に子どもたちの状態に気を配る必要があるでしょう。その際、特別な支援を必要とする子どもたちに対しては、各々の障害の状態や発達の段階に応じた配慮のもとで、どのような観点から状態把握を行っていけばよいのでしょうか。 特別支援教育の推進に尽力してこられた山中ともえさんが、知恵を持ち寄ります。
特集 ちえをもちよる vol.1 「非日常」に晒された子どもたちの心理とポスト・コロナ時代の教師のあり方 - 東洋館出版社

特集 ちえをもちよる vol.1 「非日常」に晒された子どもたちの心理とポスト・コロナ時代の教師のあり方

第1回は、『ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと』(2020年刊行)所収の論考です。大規模災害や感染症などによって「非日常」に晒されたとき、人は「今後、さらによくない事態が起きるのではないか」といった「予期不安」の状態に陥ることがあります。そのような際、不安や怖さを受けとめながらも教育の火を絶やさないために、教師が考えておきたいこととは、どのようなことなのでしょうか。特別支援教育学校で教員を務める川上康則さんが、知恵を持ち寄ります。